こんにちは、こんばんは。
俳優の黒澤年雄さんのブログが話題になっています。76歳の奥さんの介護問題ですね。
最近私含め、周りでも、年齢のせいか急速に親の看取りとか介護の問題が出てきていますが、
病気とか介護の問題は、個人差があるから、本当にご家庭によりそれぞれとは思いますが、
それにしても、準備次第でかなり明暗が分かれるな、というのを、感じています。
で、思うのは、倒れてからでは間に合わない、地震と同じで備えが大事、ということ。
誰でも老いから逃げることは出来ないので、元気で動けるうちに、自分で準備をしていくという事。
私の友達の親御さんの例ですが、「死ぬまで現役で働くつもり」、といってた元気な70台後半のお母様がいたんですが、元々自営業だったせいもあり、引退せず現役で働き、収入がありつつも、夫亡き後、住まいは、賢く自治体の運営する高齢者住宅に入っていたんです。
所得にあわせて家賃が変動し、同じ建物内に介護関係の事務所が入ってるメリットの大きい物。
自営業者は年金が殆ど無いですからね。
でもコロナ中はバリバリ元気で、「おにぎりやさんを駅前で始めようと思うの」と元気いっぱいでした。
それが、突然脳梗塞を起こし、命に別状は無かったものの、後遺症で色々な事ができなくなり、
当然ながら仕事は引退、障害者等級がついたのです。
まあ、いつそうなってもおかしくはない年齢だったと言えますが、突然だったので、本人も子供も勿論戸惑いました。しかし、元々入ってた住宅の関係で、更にフォローの手厚い都営住宅に移転するのが、非常にスムーズだったんですよね。
自立型の高齢者住宅から、同じ区内の、介護見守りつき高齢者住宅へと、移動できたんです。
これには子供も大変助かった!
だって子供は現役世代で家族も居るから、いきなり近所でもない親の面倒をみにいけないし、一時的に一ヶ月同居しただけでも、お互い大混乱だったのです。
しかし勿論心配なわけです、親は一人で自立した生活は、今後もうできないから。
この場合は、お母様が元々自立していながらも、更にこの先の老後に備えて、自宅から自治体の高齢者住宅へ移るという準備をしていたのが、ポイントだったと思います。
急な病に倒れた割には、更に手厚い自治体のフォローをすみやかに受ける事ができたのです。
子供としては、親に急に何かあったときに、到着までの時間を安心して任せられる施設に入れたので、非常に安心だったし、自分の家族との生活の両立、というのもできました。
民間の施設ではないので、お金の問題も無い。
これらは全て、いうなれば、親の準備の賜物でした!
(因みに倒れて最初の一ヶ月だけは、状況がわからず娘(私の友人)が同居したらしいのですが、親の様子がすっかり変わってしまってるので、毎日それはもう、大変だったそうです。これが現実ですね!)
親も子供も、とても賢かったと思います。
親は、最初から社会システムを活用することを準備していた。
子供は、無理に自分や家族で面倒をみようとはしなかった。
以前と変わってしまった親を突然ひきとって同居しても、素人には絶対にフォローしきれないから、
ストレスで子供の生活もおかしくなるし、とはいえ、施設だって、いきなり受け入れてくれません。
つまり、一人倒れると、家族全員が共倒れになるパターンはまだまだ世間に多いけど、
これは、家族が面倒をみるもんだ、と、この時代にまだそんな事を言ってるからですよ。
ぼけちゃった高齢者の中には、自分の感情しかなく理性的になれずに、ひたすら家にいたいと
泣いたり、ヘルパーを嫌がって子供に面倒をみてもらいたがったり、という話もききますが、
子供は現役世代なのに、親の介護のために子供の生活が破綻してしまいます。
「5080問題」と言われて久しいですが、親の年金で生活して子供が介護すると、子供が社会復帰できなくなるだけではなく、キャリアが寸断されてた期間分、子供の将来の年金も減額となります。
ー悪循環ですね。
そして、これからは、子供を生まなかった世代が盛大に高齢化していくのに誰が面倒をみるんですか?
人間は年をとってく一方の動物なんですから、誰でもいずれは倒れる時がきます。
今できることが、明日できなくなる、その速度がゆっくりか速いかは誰にもわからないけれど、
老いていずれそうなることは決まっている。わかっている。
わかってるのだから、なるべく頭も体も元気なうちに、自分が自立できなくなった時のことを想定して、
他人の世話(自治体)になる時の準備迄をしておくべきなんです。
これほどの晩婚化、超高齢化、少子化となれば、最終的には、高齢者は社会が支えるしかありません。実は子育てだってそうなんですけどね。-その為に社会システムはある。
今、独身で子供の居ない人たちは、全員高齢者になった時に、他人の世話になる人達です。
かくいう私も、子供も無く、自営業。ずっと現役でいるつもりでも、世間はそんなに甘くない。
例えば民間の不動産物件の契約は、今はセーフですが、これ以上年をとると難しくなるでしょう。
急な病や事故にあったら、自分の生活はどうすれば維持することが出来るのか出来ないのか、
というシュミレーションは、今の段階でしておくべきですね。
その日暮らしなんていうのは、寿命が短かった江戸時代位までしか通用しない生き方ってこと。
でも、この情報の時代に、自分の未来だけは想定できなかった、とは言わせない。
少子高齢化なのに、若い世代に面倒を見てもらう事ばかり当てにする老人になりたくないものです。
社会の構成員として自立し、尊敬されるお年寄りになり、惜しまれて死ぬのが理想です。
認知症でわけわかんなくなったら、それは病気なんでごめんなさい自治体によろしく、ということしかないです。
みんな順番でそうなるんだから、施設に入れることに罪悪感など持つ必要は無い。
子供が支えられないのに無理に支えようとして家族が崩壊・破綻する方が、罪が重いです。
日本は実態はかなりの社会主義国家なので、そのシステムを活用する賢さを持て、と言いたい。
私は最近、友達の親がそれぞれ、タイプは違うけど自治体のフォローを得て、親も快適に、
そして子供も安心して日常生活を続けられる環境を整えられたので、なるほどねと、すごく勉強になりました。そして自分の将来(老後)についても、今から考える必要があるなと。